地鉄部分にある地中とは
地中とは焼き入れや折り返し鍛錬により地鉄部分に現れた模様を指しています。刀を焼き入れするとき、刀身と刃の部分を分ける目的で焼刃土を厚く塗り、刃の部分には薄く塗って変化を持たせますが、この焼刃土の厚さと量、そして素材にある組成により自然に模様が現れます。
地中には地景と映り、地沸や沸こぼれ、そして地斑と湯走りの6種類があり、それぞれとても魅力的です。特に映りは淡く白い影のように見えることからとても美しいとされており、評価のポイントとなる部分でもあります。なお地景は筋状に見え、湯走りは流動的な文様が現れます。
刀匠の技が光る部分でもあり、どの地中が良いかは好みが分かれるところですが、一般的には映りに興味が行くことが多いです。