日本刀の切れ味
日本刀は切れ味を発揮させるために、刀を引き切るように使う必要があるそうです。武士が人を斬るときには、そのような動きになっているそうです。
時代劇で殺陣というものしか見たことがありませんが、確かに引いているような気がします。直刀よりは湾刀のほうが引き切りには向いているそうです。日本刀において、適度な反りというのは、引切の行動が取りやすいということにもなるようです。この適度な反りというのは、太刀や刀の武器としての機能を高めるということになるそうです。山伏や行をする人が刃の上を渡る行事で、刀の刃渡りというものがあるかと思います。この刃の上を渡るということは、刃引きといって刃を潰しているならば理解できますが、問で刃が付いたままの刀の上を歩くというのは驚愕です。
映像などで見ても、その刃が刃引きしているかどうかはわかりませんでしたが、ただ、押し切りこそが「斬る」ということになるのならば、刃が付いた刀の上を歩くことは可能なような気もします。刀剣は押し当てただけでは、よく切れないということにもなるかと思います。これと正反対の話として、非常によく切れるという話があるかと思います。天下三名槍のひとつ、徳川四天王の一人と称される戦国武将の本多忠勝が所持した蜻蛉切の槍というものがあるそうです。その槍の穂先止まった蜻蛉が2つに切れたことから「蜻蛉切の槍」と名が付いたそうです。重ね(厚さのことだそうです)の薄い鋭利な笹穂先というものだそうですが、止まっただけで蜻蛉が真っ二つというのは、とんでもなくよく切れる刃だと思います。
こういう逸話が残されているぐらい、本当に薄くてよく切れる槍だったのかもしれません。
触るのも恐ろしいですね。