武器としての日本刀
刀剣というのは武器として進化してきただけではなく、機能美、美術工芸品としても素晴らしい発展をしてきたといえるそうです。また神刀として崇め敬われるものもあったり、武士の魂と称されることもあったかと思います。日本刀は芸術品としてみることもできますが、やはり武器であるということは動かしがたい事実だと思います。日本刀を武器として使用する場合は、「断ち切る」「刺す」「斬る」ということに分けられるかと思います。「斬る」は人を斬るという意味の文字であると思います。太刀や刀の機能として、打ち込みをして対象物を切断したり、鋒を突き通す刺突、反りを有効に活用した引切りというものになるかと思います。これらの機能を発揮するためには、日本刀は強靭であることが求められるかと思います。モノを切るということであれば、カミソリの刃のように薄くてもいいかと思います。
また「刺す」というのに特化した、鎧通しという短刀もあるそうです。武器としての日本刀というのが「断ち切る」「刺す」「斬る」ができるというのが凄いような気がします。日本刀というものの「よく切れる」というのは、太刀や刀自体のもともとの良し悪しと研ぎによって決まるそうです。刃物を押し込んで切断する押切は、楔を押し込む原理と同じだそうで、刃角が大きければ抵抗が大きく、切断には大きな押し込み力が必要とするそうで、刃物には強靭さが要求されるそうです。これに対して引き切りというのは、対象物に対して引くことによって刃角が鋭角化して、あまり押し込み力を必要としないで、よく切れることになるそうです。
刃角が大きな刃物であっても、引くことで非常に鋭いカミソリの刃のように使うことができるということだそうです。